8月8日に宮崎県日向灘で地震が発生し、その後の8月9日には神奈川県でも地震があり、大地震への関心が高まっています。
地震はいつ起こるか予測が難しく、日頃からの備えが不可欠です。特に、家族が一緒にいない時間帯に地震が起こることも考えておく必要があります。
この記事では、電車通学をしている子供たちのための地震対策について、一緒に考えてみましょう。
子供たちが安全に帰宅できるように、どのような準備が必要か確認していきます。
電車通学時に災害にあったらどうなる?
では実際に電車通学中に震災にあった場合、どうなるのか、そしてどうすべきなのを考えてみましょう。
通学中に大地震が発生したらどうなる?
2011年3月11日に発生した東日本大震災の地震は、現地時間14時46分に発生しました。当時、私の家では子供が小さかったので一緒にいましたが、夫は都内にいて帰宅できませんでした。携帯電話はパンク状態で全く繋がらず、唯一繋がったのはTwitterでした。
また東日本大震災の際、電車に乗っていた多くの人々が被災しました。地震発生時、多くの鉄道が急停止し、乗客は電車の中で立ち往生することとなりました。
特に、首都圏の通勤路線では、電車が停車した場所が地上や高架の中途半端な位置であったため、乗客は電車内で長時間待機を強いられました。その後、避難誘導が行われたケースもあり、乗客が線路を歩いて避難したり、駅まで移動したりすることになりました。
また、東京メトロやJR東日本などの大都市圏の鉄道は、大規模な停電や線路の損傷、津波の影響で運行が停止し、多くの人々が自宅に戻る手段を失いました。こうした状況から、当時の帰宅困難者問題が社会的に注目されましたね。
この中に自分の電車通学している娘や息子が含まれているとしたら本当に心配ですよね。
この経験からも、地震がどこで発生するか、そして家族がどこにいる時に遭遇するかは予測できないことが改めて分かりました。日頃からの備えがいかに大切か、痛感しています。
電車内で地震が発生したらどう行動する?
通学中に大地震が発生して電車が停止した場合、まずは冷静に行動しましょう。座席や手すりにしっかりとつかまり、転倒を防ぎます。
車内アナウンスや乗務員の指示を待ち、安全な指示が出るまで行動を控えましょう。携帯電話で家族に安否を伝えることも重要ですが、電話回線の混雑を避けるためにSNSを活用するのも手です。
前述しましたが東日本大震災の時に私は夫の安否を確認しようと携帯で電話しましたがパンク状態で繋がらず、結局SNSで連絡がつきました。
また自分の身を守ることを最優先に考え、周囲の人とも助け合いましょう。
電車通学時の災害時用に持たせるべき防災グッズは?
電車通学時に子供に持たせるべき防災グッズを以下にまとめます。
緊急用連絡カード
親の連絡先や避難場所を記載したカードを常に携帯させておくと、万が一の際に安心です。
緊急用連絡カードには、子供の年齢に関わらず以下の情報を書いておくと安心です。万が一子供が怪我をして受け答えできない場合でもこのカードから
- 名前: 子供のフルネームを記載します。
- 保護者の連絡先: 親や保護者の携帯電話番号、自宅の電話番号を記載します。
- 親の職場の連絡先::万が一、携帯電話が繋がらない場合のために、保護者の職場の電話番号や所在地を記載します。
- 住所:自宅の住所を正確に記載します。
- 避難場所:家族で決めている避難場所や待ち合わせ場所を記載します(例:近所の公園、親戚の家など)。
- 緊急連絡先:親以外で連絡可能な親戚や友人の連絡先も記載しておくと、安心です。
- 学校の連絡先:通学している学校の電話番号と住所も書いておきます。
- 医療情報:アレルギーや持病がある場合、その情報やかかりつけ医の連絡先を記載します。
個人情報なので紛失には注意しなければいけませんが、万が一災害で怪我をした場合でもこの情報を下に病院から迅速に連絡を取ってくれたり、対処ができる可能性があります。
携帯用防災マニュアル
災害時の対処方法を簡単にまとめたものを持たせておくと、子供が冷静に行動できるようになります。緊急用連絡カードを記入する項目もあるのでこちらで併用してしまってもいいかもしれません。
ただしお子さんが小さい場合は、難しい感じは使わずに手作りしてあげたほうがいいかもしれません。
折りたたみ防災シートやアルミブランケット
体温を保つための簡易ブランケットは、寒い時期や長時間の避難時に役立ちます。
こちらは最近100円ショップでも見かけるのでそちらで購入しても良さそう。
冬など気温が低くなったらホッカイロも合わせて持っておくとさらに安心です。
ホイッスル
閉じ込められた時に自分の位置を知らせるために使用します。大声を出し続けて助けを求めるのは体力を消耗します。ホイッスルなら少しのパワーで大きな音を出せるので効果的です。
小さめのものはキーホルダーとしてカバンにつけておくこともできるので便利ですね。
懐中電灯
災害時は停電になることが多いので夜に被災した場合は懐中電灯があると安心です。
携帯の懐中電灯機能もありますが、携帯は連絡用にバッテリーをあまり消費したくないですよね。小型のものも販売されているのでカバンに入れておくといざというときに安心です。
ウォーターボトル
防災グッズをこの中にコンパクトに入れておくことができますし、災害時に本来の機能であるウォーターボトルとして利用することもできます。
防水性もあるのでおすすめです。
携帯用の食料
保存期間が長く携帯するのに便利な食料も入れておきましょう。おすすめはキャンディーです。
非常時に砂糖が入った食品がおすすめの理由は、エネルギー源として即効性があり、短時間で体内に吸収されるため、迅速なエネルギー補給が可能だからです。さらに、小型で軽量、保存性も高いため携帯に適しています。
普通のアメは溶けやすいのでこういった氷ざとうがおすすめ
保存期間が5年ある羊羹も販売されています。
モバイルバッテリー
電車通学している子供が災害時に携帯電話を持っていれば、親がGPSで位置確認ができる。また緊急連絡が取れる、運行情報や避難指示などの最新情報を入手できる、災害の緊急通知を受け取れる、さらにライトとしても活用できます。
とは言っても肝心な災害時に携帯がバッテリー切れになっては意味がありません。普段から携帯を充電していざというときのためにモバイルバッテリーを持たせておけば安心です。
おすすめはケーブル付きのバッテリーです。いざというときにケーブルがなければ意味がありません。
その他持っておくべきアイテムは?
上記の他にぜひ一緒に入れておいて欲しいものがこちらです。
- マスク
- 絆創膏
- ウエットティッシュ
- 小銭
- テレホンカード
これらのアイテムを、普段の通学カバンに入れておくと、万が一の災害時に役立ちます。
災害時には公衆電話が無料で使える場合があります。大規模な災害が発生した際に、NTTなどの通信事業者が公衆電話を無料で開放することがあります。この措置は、被災者が家族や友人に連絡を取るための重要な手段を提供するために行われますがすべての災害時に必ず無料になるわけではないので、小銭やテレホンカードを常備しておくと安心です。
防災グッズ以外に子供と一緒にチェックしておくべきことは?
携帯用の防災グッズの他に子供と一緒に確認したり決めておくべきことをまとめてみました。
避難場所や避難経路の確認
電車通学の子供と避難場所や避難経路を決める際には、以下のポイントに注意します。
まず、自宅、学校、通学路のそれぞれにおける最寄りの避難場所を確認し、具体的な避難経路を地図を使って一緒に検討します。
電車が止まった場合や、徒歩での移動が必要になる場合に備え、代替ルートも設定しておきます。
また、親が迎えに行くべき場所や待ち合わせ場所を事前に決め、合流できなかった場合の連絡手段や時間も話し合っておきます。
緊急時の連絡方法
3.11の時に都内にいる家族と連絡を取ろうとしましたが携帯は全くつながりませんでした。
災害時には携帯電話が使えない可能性があるため、家族全員で共通の緊急連絡場所や伝言メモの利用方法も確認しておきましょう。
私の場合は家族でシェアしていたSNSで連絡を取ることができました。
ネットで検索したところこちらの方法が有効そうです。
災害時に使える緊急連絡方法には、以下のようなものがあります。
災害用伝言ダイヤル(171)
固定電話や携帯電話から171をダイヤルし、音声メッセージを録音・再生できます。災害時に家族や友人に安否を伝える手段として利用されます。
詳しい情報はこちら
災害用伝言板サービス
携帯電話各社が提供するサービスで、インターネット上にメッセージを投稿し、安否を確認できます。携帯電話やスマートフォン、パソコンからアクセス可能です。
各携帯会社のサイトをチェックしてみてください。
例えばこちらはドコモの場合です。
SNS・メッセージアプリ
TwitterやLINEなどのSNS、メッセージアプリは、災害時でも比較的通信が確保されやすく、短いメッセージを送るのに適しています。ただし、電力やネットワークの状況に依存します。
公衆電話の利用
災害時には、携帯電話が使えない場合は公衆電話を利用するのもおすすめです。
理由は公衆電話が災害時に繋がりやすいといわれているからです。
理由は、まず、通信ネットワークの優先制御にあります。災害時には携帯電話や固定電話の回線が混雑しますが、公衆電話はこれらより優先的に通話が可能になるように制御されています。
また、公衆電話は専用の回線を使用しており、一般の回線とは異なる独立したネットワークで接続されるため、混雑の影響を受けにくいです。
さらに、多くの公衆電話は停電時にも使用可能で、災害時の停電や通信インフラの破損があっても通話ができるよう設計されています。
事前に最寄りの公衆電話の位置を確認しておくとよいでしょう。
公衆電話の使い方や場所も子供と確認しておきましょう。
詳しくはこちら
携帯のメール・SMS(ショートメッセージサービス)
通話ができない場合でも、メールやSMSは比較的送信しやすいです。文字数が少なく、通信が安定しやすいため、安否確認や簡単なメッセージの送信に向いています。
携帯に入れておくと役立つアプリは?
NHK ニュース・防災
NHKニュース・防災アプリは、災害時に役立つ情報を提供する無料アプリです。
最新の地震情報や津波警報、気象警報などをリアルタイムで確認でき、必要な避難情報も取得可能。GPS機能を活用して現在地に合わせた情報を提供し、通知機能で重要な情報を即座に受け取ることができます。
防災対策として、家族でインストールしておくと安心です。
Yahoo!防災速報
Yahoo!防災速報アプリは、災害時に必要な情報をリアルタイムで提供する無料アプリです。
地震、津波、豪雨、避難情報などを即座にプッシュ通知で受け取れます。
GPS機能で現在地や登録地域の情報を自動取得し、災害時には迅速な対応が可能です。また、自治体からの緊急情報も配信されるため、信頼性が高く、災害対策に必携のアプリです。
特務機関NERV防災
特務機関NERV防災アプリは、災害情報をリアルタイムで提供する無料アプリです。
地震、津波、気象警報などを瞬時に通知し、正確かつ迅速な情報を得ることができます。アニメ「エヴァンゲリオン」の世界観を活かしたデザインで人気がありますが、その実用性も高く、災害対策として多くの人に利用されています。
緊急時に信頼できるアプリです。
防災情報 全国避難所ガイド
「防災情報 全国避難所ガイド」は、全国の避難所情報を提供する無料アプリです。
GPS機能を使って現在地周辺の避難所を瞬時に検索でき、災害時に最適な避難場所を見つけることができます。また、避難所の設備や収容人数も確認可能です。
地震や津波、洪水などの緊急時に役立つ情報を提供し、迅速かつ安全な避難行動をサポートするアプリです。
Maps.Me
Maps.Meは、オフラインでも利用できる地図アプリです。
事前に地図をダウンロードしておけば、ネット接続がない場所でもルート検索やナビゲーションが可能です。旅行やアウトドアで役立つ詳細な地図情報を提供し、交通手段や観光スポットも表示されます。
使いやすいインターフェースで、多言語対応も備えた便利なアプリです。災害時にも道案内として役立ちます。
まとめ
この記事では、電車通学する子供が災害時に備えて持つべきグッズ、確認すべき項目、そして役立つ携帯アプリについてまとめました。具体的な持ち物としては、非常用の食料や防災グッズ、確認項目としては避難経路や緊急連絡先です。
また、災害時に便利なアプリも紹介し、これらを活用することで、子供が安心して通学できる環境を整える方法を提案しています。親子での事前準備が安全な通学に繋がります。
定期的にシミュレーションを行い、避難経路や集合場所が正確に理解されているかを確認することが重要です。
これらの準備を通じて、子供が災害時に冷静かつ迅速に行動できるようにしましょう。
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